ニック・ドレイク

『家族の風景』ハナレグミ vs ニック・ドレイク

梅雨に入ってからずっと冴えない天気の日が続いてます。

そんな冴えない天気に合わせるように、俺の車のカーステにはここ一ヶ月くらい、ニック・ドレイクのアルバム『ピンク・ムーン』のCDが入りっぱなしになってます。
とは言っても家から仕事場まで1曲かからないくらいの距離で、晴れている日は自転車に乗って行くので、アルバム1枚聴くのに1週間くらいかかってますが(^^)。

『Pink Moon』Nick Drake(1972)

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孤高のシンガーソングライターのラスト・アルバム。
このメランコリックなアルバムを聴いていると、いい音楽にはよけいな装飾なんて一切なくてもいいんだなと思います。

 
シンプルなアルバムといえば、もっと寒かった冬あたりにはハナレグミのアルバムを車に入れっぱなしにしてましたね。

『音タイム』ハナレグミ(2002)

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ハナレグミこと永積タカシのソロ・デビュー・アルバム。
こちらも一切の装飾のない、歌と声だけの素晴らしいアルバムです。

『家族の風景』

 
じっくりとこの歌声を聴いていると涙があふれてきます。

こんなありふれていて、かけがえのない風景がどこにでもあればいいのになと思いますね。

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『1月14日(土曜日)』ロシアン・レッド vs ニック・ドレイク

『FUERTEVENTURA(フエルテベントゥーラより愛をこめて)』

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スペイン出身のシンガー・ソングライター、Russian Red(ロシアン・レッド)の世界デビュー・アルバム。ただ世界デビュー盤といっても、その内容はパーソナルでシンプルなものです。
トニー・ドゥーガンをプロデューサーに迎えて、グラスゴーでレコーディングされた本作では、ベル&セバスチャンのメンバーも参加してます。

彼女曰く、「大ファンだったベル&セバスチャンのメンバーとレコーディングできたことは、まさに天からの贈り物。彼らは人間的にも素晴らしくアイデアにあふれたミュージシャンでした。

『The Sun The Trees』

最初はもっと暗くて悲しいサウンドだったというこの曲ですが、どんな曲調に仕上げたらいいか迷っていた時に、ベルセバのスティービーが“こんな感じはどうだい?”って明るいサウンドを弾き始めたのを気に入り、最終的に明るく輝くようなサウンドに仕上がったそうです。

『The Memory Is Cruel』

 
アルバムで1番好きな曲ですが、この写真の彼女がすごくかわいいなあと(^^)。フォトジェニックで、めちゃ俺のタイプです、この写真の雰囲気!

ところでこのアルバムに入っている曲のタイトルには、簡素で直接的なものが多いです。例えば『1月14日』『タランティーノ』『ニック・ドレイク』など。

『January 14th(1月14日)』

 
『Nick Drake』

 
名前をタイトルにしているのは、彼らの作品が彼女に影響を与えているのと、どこか「タランティーノ」や「ニック・ドレイク」っぽく感じたので仮タイトルにしていたところ、結局そのまま採用になってしまったからだそうです。 
 
ニック・ドレイクは英国のシンガー・ソングライター(1974年没)で、孤高の天才詩人です。

ちなみに俺は、彼のファースト・アルバム『FIVE LEAVES LEFT』に収録されている「サタデイ・サン」という曲がロマンチックで大好きです。

『Saturday Sun』Nick Drake

 
ある朝早く土曜日の太陽が昇った
空はどこまでも青く澄みわたっていた
何の前ぶれもなく
土曜日の太陽は突然現れた
だからいったいどうすればいいのか誰ひとりとしてわからなかった
冴えない日々を送っていたみんなの上に
土曜日の太陽が訪れた
でもみんなのことやみんながいた場所のことを思い出してみれば
彼らは彼らなりにとってもうまくやっていたと思うよ
それなりにね
なかなかのやり方で
土曜日の太陽は今日ぼくには会いにきてはくれない

きみの頭から離れようとしない
ちゃんと道理の通った物語のことをよく考えてごらん
絶頂期を迎えている人たちのことを考えてごらん
何度も何度も繰り返されるんだ
そしてまた
またもう一度
そして土曜日の太陽は日曜日の雨になってしまった

だから日曜日は土曜日の太陽の上にどっかと腰をおろし
過ぎ去ったよき日を思って涙を流していた

今日は、1月14日の土曜日ということで(^^)。

 
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『二十歳の原点』高野悦子

ブログであんまりパーソナル(内面的)な部分は書くことがないだろうなと思ってましたが、文学の話題が出たので、ついでにといいますか少し書いてみようと思います。

『二十歳の原点』高野悦子

二十歳の原点 (新潮文庫)

俺が今まで生きてきた中で、一番共感したと思える本です。
共感というとありきたりな言い方になってしまうのですが、
この人は「自分の魂の一部」なんだろうなと感じました。

この作品は、一女子大生である彼女が、二十歳の誕生日からの約6ヶ月間を大学ノートに書き綴った日記であり、壮絶な青春を駆けぬけた闘争の歴史であり、魂の記録でもあります。

俺がこの本を読んだのは、もう17年くらい前のことでしょうか。
久しぶりに読んでみたんだけど、当時と同じように涙が溢れて止まりませんでした。

この本と高野さんの詩を読んでいると、同じように体制(権力)と闘ったジム・モリソンや孤高の天才詩人ニック・ドレイクを思い浮かべます。

日記が書かれたのが、1969年なので、もし彼女がジム・モリソンやニック・ドレイクのことを知ってれば、多分好きになってたんじゃないかなと思います。
もっと後に生まれてたなら、ジョー・ストラマーや、ジョニー・ロットン、ポール・ウェラーなどのパンクに夢中になってたかも。俺がそうであるように。


この日記は完成された静謐な一遍の詩で終わってます。

旅に出よう
テントとシュラフの入ったザックをしょい
ポケットには一箱の煙草と笛をもち
旅に出よう

出発の日は雨がよい
霧のようにやわらかい
春の雨がよい
萌え出でた若芽が
しっとりとぬれながら

そして富士の山にあるという
原始林の中にゆこう
ゆっくりとあせることなく
      ・
      ・
      ・

この詩を読むとドアーズの「ジ・エンド」が思い浮かび、高野さんはジム・モリソンに匹敵するような詩の才能があったんじゃないかと思います。

「その季節」を乗り切ってれば、平凡な主婦にもなれただろうし、
詩の才能を活かした仕事をしていたかもしれません。
ただこの本と出会って俺は救われたので、
俺にとっての『原点』だといえます。

また17年後、子供が20歳になる頃に読んでみようと思います。

 
『タイム・ハズ・トールド・ミー』ニック・ドレイク

 時がぼくに教えてくれた
 きみはめったにいない存在
 悩める心の
 厄介な治療法

 時がこうも教えてくれた
 もうこれ以上求めてはいけないと
 ぼくらの大海原も
 いつかそのうち岸辺に辿り着ける

 だからぼくは自分がほんとうになりたくないものへと
 自分自身を追い込むような生き方をやめることにしよう
 自分がほんとうは愛したくないものを
 愛さざるをえなくなるような生き方をやめることにしよう

 

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