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『ヘヴン・アップ・ヒアー』エコー&ザ・バニーメン

「マージー・ビートの血統とパンクの孤独な魂を受け継ぎ、
刹那的に80年代を駆け抜けたリヴァプールの”ウサギ男”たち」

ファースト・アルバム『クロコダイルズ』でデビューすると、一躍ポスト・パンクを代表するバンドとして脚光を浴びた彼らの、「NME」81年度最優秀アルバムに選ばれたセカンド・アルバム。

『ヘヴン・アップ・ヒアー』(1981)

ヘヴン・アップ・ヒア

カモメが飛び交う曇天の薄暗い海岸に立ち尽くす4人、
このジャケットが表すように、ダークで陰影に富んだ、
絶妙なバランスの上に成り立ったような気品のある楽曲、
最後まで息をつかせない張り詰めた緊張感の漂う曲展開、

このアルバムを聴いていると、いつも思うんですよね、
「完璧なアルバム」だと(美しいジャケットを含めて)。

1stの性急さ、3rdの成熟、4htの華やかさも魅力的ですが、
ドアーズの影響を完全に消化し、”ネオ・サイケデリック”の頂点を極めた、この2ndを個人的にはバニーズの最高傑作に推します。

唯一、弱点があるとすると、「ポップ性」という点だけでしょうか。
3rd『ポーキュパイン』には、全米8位の「ザ・カッター」やダンス・チューンの「バック・オブ・ラヴ」、4ht『オーシャン・レイン』だと、「シルヴァー」、超名曲の「キリング・ムーン」など、ヒット性のあるキャッチーな曲が入ってるけど、このアルバムにはポップで分かりやすい曲というのがありません。
その分、アルバム・トータルでじっくりと聴くことが出来ます。

刹那的な輝きを見せた(同時期にデビューしたU2と比べても当時のバニーズのポテンシャルの高さは図抜けてます)、エコー&バニーメンというバンドは「思春期の終わり」を体現していたといってもいいでしょう。

 
思春期はやがて終わる、
だが、退屈な日常は続いていく。
それでも生きていく。

 
『ザ・ファウンテイン』(2009)

ザ・ファウンテイン

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コメント

むかし部屋に飾ってな~ このレコード。
ケータイの待ち受けにしていたこともあるし、今まで手に入れたレコード&CDのジャケットの中で一番好きかも!
たしかに「ポップ性」は足らないかもしれませんが、でもこれぞまさにネオサイケの結晶。
そういえば最近とんと聴かない言葉ですな、ネオサイケ(笑)。

投稿: コハゲ | 2010年1月28日 (木) 23時04分

コハゲさん、
以前、アニキが記事にしてたのを見て、いずれは俺も書きたいと思ってました(^^)。新しいアルバムが出たというのを知ったので、記事にしようかと。
このレコードを持ってたら、部屋に飾るかもしれないですね~。俺は今、『ロンドン・コーリング』のポスターを部屋の壁に貼ってますが、このポスターがあれば横に並べて貼りたいところです。

「ネオ・サイケ」っていうのは当時新しく出てきたサイケデリック・バンドの事でしょうか。少し前の「ニュー・レイヴ」的な。今はサイケっぽいバンドってけっこう多いですよね(^^)。

投稿: william | 2010年1月29日 (金) 23時07分

なぜだか僕は「ネオサイケ」という言葉が大好きです(笑)。
恐らく好きな80年代のバンドや、先輩達のやっていたバンドが結構ネオサイケ系が多かったからだと思いますが…。

1stの幽玄な雰囲気も良いですが、このジャケットも素晴らしいですよね!
というかバニーズのジャケはいつも美しいです!

投稿: 古巣 鳴人 | 2010年1月30日 (土) 23時06分

こんばんは、皆さんお揃いですね~(笑)

僕は1st「クロコダイル」は持っていてこれは鋭角なギターで好きでした。
問題の「ヘヴン・アップ・ヒアー」は完成度高そうですね。 しっかり聴いたことないのでまたトライしてみます!

この時期のネオサイケとか英国特有なダークな質感は大好きです!

投稿: 車輪 | 2010年1月31日 (日) 01時59分

古巣さん、
コメント遅くなってすみません・・・。
基本的にパソコンするのは、2人の子供が寝てからなんですが、12時過ぎてもなかなか寝てくれなかったり、子供が寝ても眠さに耐えられなかったりと(笑)。
「ネオ・サイケ」って言葉、なんかかっこいい感じがしますよね、だから俺も文中で使いたかったんです(笑)。
バニーズの「自然の驚異」ジャケシリーズ!
1stは、これぞ「ネオ・サイケ」っていう感じですよね~。

投稿: william | 2010年2月 2日 (火) 00時02分

車輪さん、
コメントありがとうございます。
おかげでブログに活気が出て、嬉しいかぎりです(^^)。
「クロコダイル」の直線的な曲調に対し(ウィルのカッティング・ギターはかっこいいですよね)、「ヘヴン・アップ・ヒアー」はもう少し奥行きのある曲調と、どのアルバムが好きかというのは、これはもうその人の好みです。ちまたでは、サードが最高傑作という声も多いみたいです。
この時期のダーク路線というと、古巣さんの好物ですよ(^^)。

投稿: william | 2010年2月 2日 (火) 00時18分

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